
ほふく性グランドカバー
グランドカバーの中でも一番用途が多いのが、地面を這うように横に広がる匍匐性(ほふく性)の植物。芝生がもっとも有名ですね。
よく手入れされた芝はとても美しいのですが、いざ自分のうちに植えてみるととっても大変!
頻繁に芝刈りをしないとボーボーになってしまうし、よく踏む場所はやっぱり剥げて白くなってしまいます。
ということで、芝に挫折した私としては、あえて別の植物たちをご紹介したいと思います。
踏圧に強いグランドカバー
ヒメイワダレソウ

ヒメイワダレソウ(リッピア)
庭の中でも人間が踏んで歩くような場所に丈夫なグランドカバーを植えたい、というのが一番多いケースかもしれませんね。
私が植えてみたグランドカバーの中で、踏んでも大丈夫な植物といったらヒメイワダレソウです。
最も踏圧に耐え、まるで屋外に敷いたじゅうたんのようにびっしりと広がり、とても丈夫です。
タイム・ロンギカウリス

ロンギカウリス
その次におすすめなのが、ハーブのタイム「ロンギカウリス」です。ヒメイワダレソウには多少劣りますが、密に茂れば踏圧に強いです。
これらの植物の特徴は葉が小さく密で、耐寒性・耐暑性にすぐれ、乾燥にも強いことです。
ある程度なら踏圧に耐えるグランドカバー
ヒメイワダレソウなどに比べると葉が薄いので、密に茂っても踏みしだくと傷んでしまいますが、常時踏んで歩く場所以外なら大丈夫です。
わが家ではどちらかというと、バラや高さのある植物の株もとをカバーするのに使っています。
また、色も美しいのでカラーリーフとしても楽しめますよ♪
リシマキア・オーレア

リシマキア・オーレア
なんといっても艶やかで明るいライムグリーンの葉がとても美しい植物です。
耐寒性・耐暑性にもすぐれ、明るい日陰にも植えることができるのでシェードガーデンのグランドカバーとしても使えます。
ペニーロイヤルミント

ペニーロイヤルミント
艶やかなグリーンの葉が美しいほふく性のミントで、踏むと爽やかなペパーミントの香りがします。
夏には花穂を立て、薄紫色の花を咲かせます。
耐寒性・耐暑性にすぐれ、日向から半日陰まで植えることができます。
グレコマ(カキドオシ)

グレコマ(カキドオシ)
グレコマというと斑入りのバリエガータが一般的ですが、左の写真のような斑のない品種もあります。
基本的にどちらも丈夫で繁殖力旺盛ですが、一緒に植えてみると、斑なしのほうがより強いです。
耐寒性・耐暑性は強いですが、真夏の強烈な乾燥にはちょっと弱いです。場所は日向から明るい日陰まで植えることができ、春には薄紫色の小さな花も咲きます。
基本的には常緑ですが、強い霜にあたるとかなり葉が傷みます。
ヒメツルソバ(ポリゴナム)

ヒメツルソバ(ポリゴナム)
ダークな銅葉と明るいピンクの花とのコントラストが美しい多年草です。
開花期は初夏から秋までですが、秋の花付きが一番よく、発色もよいと思います。
耐寒性・耐暑性にすぐれ、夏の乾燥にも強いです。基本的に日向向きですが、半日陰ぐらいなら大丈夫です。
冬は地上部が枯れてなくなりますが、一度植えるとこぼれ種でもどんどん増えます。
ダイコンドラ(ディコンドラ)

ダイコンドラ
よくハート型の葉と言われますが、どちらかとうとハスの葉の形に似ているかな(^^;)
茎はとても細くてきゃしゃな感じですが、意外に強くて切れにくいです。
常緑で、耐寒性・耐暑性にもすぐれ、日向から日陰まで植えることができるのでシェードガーデンのグランドカバーとしても使えます。
少し湿り気のある場所が好きなので、夏場にカンカン照りになって乾燥する場所よりは、日陰の方が向いているかもしれません。
繁殖力も強くグランドカバーに適していますが、密に茂った姿がちょっと魚のウロコのようで、私の好みには合いませんでした(汗)
ちなみに寄せ植えなどに人気の銀葉の品種、シルバーフォールズというもありますが、こちらは日当たりがよく乾燥気味の場所が適しています。
踏まない方がよいグランドカバー
シバザクラ

シバザクラ
花の美しいグランドカバーの代表とも言えるシバザクラです。
耐寒性・耐暑性にすぐれていますが、多湿を嫌うため、日当たりと水はけのよい場所を好みます。
花後、梅雨入り前に刈り込みを行い、蒸れを防ぐとよいです。
傾斜地やロックガーデンに適しています。
シンバラリア

シンバラリア
耐寒性・耐暑性にもすぐれた丈夫な宿根草です。コリセウムアイビー、ツタカラクサなどとも呼ばれています。
アイビーの形に似た小さな葉がとてもカワイイです♪
葉も花も小ぶりで全体的に繊細な感じですが、繁殖力はとても旺盛です。
薄紫色の花の方が一般的らしいですが、これは白花なので沢山咲いていると小さくても割と目立ちます。
日向から半日陰まで植えることができ、夏の直射日光と乾燥にも比較的強いです。
アジュガ

アジュガ
シェードガーデンのグランドカバーとして人気のある植物です。
耐寒性・耐暑性にもすぐれ、日向から日陰まで植えることができますが、夏の直射日光と乾燥にはちょっと弱いです。
春には花穂が立ち上がるので、踏み込まない場所に植えたほうがよいです。
サギゴケ

サギゴケ
コケみたいな名称ですが、常緑の多年草です。
地面にへばりつくように葉が密に茂りますが、葉が薄いせいか踏圧にはあまり強くありません。
耐寒性・耐暑性にすぐれ、日向から半日陰まで植えることができるのでシェードガーデンのグランドカバーとしても使えます。
日向でもよいということですが、乾燥には弱く、わが家では夏場のカンカン照りに合うと、葉がカラカラになって枯れることがあるので、木陰などの半日陰の場所に植えています。
反対にまったく日のあたらない場所には植えたことがないので、試してみようと思っています。
春には小さなかわいらしい花が沢山咲きますよ。花色は白、ピンク、薄紫があります。
ラミウム

ラミウム・ピンクパール
シェードガーデンでよく使われるほふく性の多年草です。
葉の色のバリエーションが豊富で、魅力的なカラーリーフでもあります。特にシルバー系の葉はとてもキレイです。
ほふく性といっても、地面にべったりつくというよりは、ふんわりと広がるのでハンギングにも向いています。
耐寒性・耐暑性にすぐれ、日向から明るい日陰まで植えることができますが、強い日光に当たると葉焼けするので、夏の直射日光を避けられる場所が適しています。
また夏の高温多湿に弱い品種もあるので、水はけと風通しのよい場所で育てましょう。水は乾いたらたっぷりと。
小さなお花も咲くので、花色もチェックしてみてください♪
ビンカ(ツルニチニチソウ/ヒメツルニチニチソウ)

ヒメツルニチニチソウ
ニチニチソウをビンカと呼ぶことがありますが、本来ビンカはツルニチニチソウのことなんですね。
ビンカには葉の大きいツルニチニチソウ(ビンカ・マジョール)、葉の小さいヒメツルニチニチソウ(ビンカ・ミノール)があります。
斑入り葉の品種や、花色にもブルー、白、パープルなどのバリエーションがあり、ハンギングのお供にもよいですよ。
耐寒性・耐暑性にすぐれ強健なので、日向から日陰まで植えることができますが、日当たりが悪いと花付きはよくないです。
つる伸びがとてもよく、ほおっておくとどんどん伸びるので、枝を増やすために適度に切りましょう。
